映画監督になるにはと考えたことがある。絶対、こういう風に撮影、演出しなければならないということはないと実感した映画は世界的に有名な北野映画だ。世界のキタノと呼ばれる前から作品を見ているが、型にはまらない展開、演出はすばらしいと思った。北野映画では、台本もその場で変更などは当たり前らしい。しかしその思いっきりの良さ、ライブ感覚がいい感じで映画に盛り込まれているのだ。北野映画では北野ブルーという画面の色彩効果に定評がある。香港映画にも同じようにあおみがかった絵柄が多く、とてもきれいである。最近の北野映画では銀のこしなる少ししろっぽいぼんやりした感じの映像効果を狙ったのもある。銀のこしとキタノブルーをうまく使い分けたのが、近年、大ヒットをしたアウトレイジビヨンドではないか。徹底した男の世界を描いたのは、エキストラですら女性が数名しか出ていないところからもうかがえる。わたしは北野映画には監督のいい意味での人間性が多々出ているのではないかと思う。
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